《柔軟の基礎2》  Aの姿勢「首を立て体を止める」
            Bの姿勢「重心が前に掛かり回転する」を活用する
 
頭跳ね跳びの場合は、最後まで体重が手に乗っていないと、跳ねた瞬間に腕が伸びないので、きれいに跳ねることができない。
 
この写真のように、首がのびてしっかりおでこを最後までマットに付けていると、手に体重
が載っているので、体が安定し、足もきれいに伸び続ける。

それに比べて、下の写真は、まず頭の頂点をマットに付けている。手に重心が乗らないので、体をくの字で止めることができない。体重は、頭の頂点に全て乗っているので不安定な状態になっている。手が宙に浮いている。
そこで指導者が、手を意識させるために、「ほら、この手に体重が乗っていないでしょ。ここに体重をのせなさい。」と言っている。
しかし、この児童は手に体重を乗せることは十分意識している。ただ、どうしたら手に乗るか分からないから困っている。そこでこの2人の演技の視線を比べてみる。
 
 
手に体重の乗らない子は、最初から最後まで視線が自分の足首の方を向いている。

 それに比べて、きちんと足をコントロールし、跳ねる子とのできている子は、最初から最後まで、ほぼ一貫して自分の指の先を見ている。目がずっとマットに吸い付いている様子が分かる。


そこで、これができるように教えるには、額の位置と、手をつく位置、視線を釘付けにする位置を指示すればよい。
この指示により、首が立った状態になる。
そして、首が固定され、回転しなくなる。安心して背中のS字で体を支え続けることができるようになる。
その結果、きれいに跳ねることができる。